マウスピース型矯正装置(インビザライン)
- Q子供でもインビザラインの治療はできるのですか?
- A現在、当医院では大人の歯が完全に生えていない中学生くらいまでのお子さまには、インビザラインの治療はお勧めしていません。
- Q装置をつけた状態で、お茶やコーヒーなどの飲み物を飲むことはできますか?
- A高温の飲み物はアライナーを変形させる原因となりますので、装置を付けた状態での飲食は控えてください。
また、常温であってもジュースなど糖分の含まれるものは虫歯の原因になりますし、お茶やコーヒーなども装置の着色・汚れの原因になりますのでお勧めできません。 - Q装置をつけた状態で、タバコを吸っても大丈夫ですか?
- A喫煙は装置の汚れの原因となります。装着を装着している間は喫煙は控えることを推奨いたします。
- Qインビザラインの治療ができない場合はありますか?
- Aインビザラインの適応症例に適さない場合は、インビザラインの治療はお勧めしません。
インビザラインは適応症例に当てはまれば非常にメリットの高い治療方法ではありますが、適応症例を間違えてしまうと、精神的にも身体的にも、非常に大きなダメージを与えてしまう結果になってしまいます。 - Q治療期間はどのくらいかかりますか?
- A症状によって異なりますが、およそ2年〜3年程度です。
- Q通常の矯正治療(マルチブラケット装置)と比べて療期間が長くかかりますか?
- A原則的には、計画通りに治療が進行すれば、ブラケット装置と比較して治療期間は変わらないと言われています。
ただ、臨床的には、理想的な咬合状態を目指すと追加アライナーの作成を行う場合が多く、治療期間は長くなるように感じています。
患者さんが装置を20時間以上使わないと歯が治療計画通りに歯が動かなくなり、治療が行き詰まってしまうこともあります。
矯正治療中に虫歯治療などを行い、歯の形が変わった場合なども治療計画がずれてしまうため、治療が長引く要因となります。 - Qインビザラインの治療は欠点が多いのですか?
- Aインビザラインは治療の確実性や適応症例の範囲が狭く限界がある治療ですが、インビザラインの治療革新は年々進歩し、そのような欠点が徐々に改善しています。
当院では、インビザラインの治療は適応症例のみ行う体制をとっています。そのため、インビザライン治療では十分に治せないと判断される症例については、その旨詳しくお伝えして、他の治療方法を提示しています。
どうぞお気軽にご相談ください。
マウスピース矯正とは、透明で取り外し可能なマウスピース型の装置(アライナー)を使った矯正装置です。
一言でマウスピース矯正といっても様々なシステムが存在しますが、当院ではその中の「インビザライン」というシステムを採用しております。
マウスピース矯正は装置が透明なので、周囲の人にも気づかれずに歯並びを治す事ができるほか、簡単に取り外しが可能ですので食事の時は装置を外して好きな物を思い切り食べることができます。
インビザライン・システムとは
インビザライン・システムは、米国のアライン・テクノロジー社で1997年に開発され、現在 世界中に広く普及してきた透明で取り外し可能なマウスピース型の装置(アライナー)を使った矯正装置で、既に1,400万人以上の治療実績のある治療装置です。
インビザライン・システムは、患者さんの歯並びの3Dデジタルデータを、コンピューター上で少しずつ動かして、歯ならびの治療過程の3Dシミュレーションを製作します。
こうして作られたアライナーを、1日20時間以上装着し、2週間毎に新しいステップのアライナーに交換しながら使っていくことで、歯を除々に移動させていくのが、インビザライン・システムの治療です。
※インビザラインは薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)のメリット
透明感があり、装着していても目立たない。
インビザラインの最大のメリットは、透明で目立たないことです。
金属のワイヤーを使った典型的な矯正装置と比較し、装置が透明なので、周囲の人にも気づかれずに歯並びを治す事ができます。
取り外しが可能で食事制限がない
インビザラインは、簡単に取り外しが可能なマウスピース型の装置です。
食事の時は装置を外して好きな物を思い切り食べられますし、食後の歯みがきも楽です。
金属アレルギーの人も安心
インビザラインは柔らかいプライスティックで作成されたマウスピースです。
金属を使用していませんので、金属アレルギーの人でも治療可能です。
型取りが不要
当院では歯型の型取りをデジタル口腔内スキャナーiteroにて行いますので従来の印象材での型取りは必要ありません。
嘔吐反射などの理由で型取りが苦手な方でも、気軽に矯正治療が行えます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)のデメリット
1日20時間以上つけている必要がある。
装置を1日20時間以上使わないと、計画通りに歯が動かず、治療がうまくいきません。
患者さん自身が装置を20時間以上使うことが、治療成功のための重要なカギとなります。
インビザラインは患者さんの協力と自己管理がとても重要な治療になります。
適応できない症例もある。
インビザラインの適応症例については、日本矯正歯科学会より指針が発表されています。適さない場合は、インビザラインの治療はお勧めしません。
【推奨される症例】
1) 非抜歯症例で、以下の要件を満たす症例
・軽度の空隙を有する症例
・軽度の叢生で歯列の拡大により咬合の改善が見込まれる症例
・大きな歯の移動を伴わない症例
2) 矯正治療終了後の後戻りの改善症例
3) 抜歯症例であっても歯の移動量が少なく、かつ傾斜移動のみで改善が見込まれる症例
4) 金属アレルギーを有する症例
【推奨されない症例】
1) 抜歯症例
・犬歯が遠心傾斜している症例
・前歯部が大きく舌側傾斜している症例
・歯の大きな移動を必要とする症例
・大きな回転、圧下・挺出を必要とする症例
・患者の協力度が低い症例
2) 乳歯列期、混合歯列期で顎骨の成長発育や歯の萌出の正確な予測が困難な症例
3) 骨格性の不正を有する症例
インビザラインの治療が行えそうな場合は、初診相談時にお話をします。
インビザラインで治療を行うかどうかの最終決定は、診断時にお伝えします。
『見えない』矯正装置をご希望の方で、インビザラインでの治療が難しい症状の場合は、舌側矯正装置をお勧め致します。
ワイヤー矯正に比べて小回りが利かず、治療期間が延びてしまう場合もある。
何かしらの原因で、歯が予定通りに動かなくなる場合があります。
その場合は、再度インビザラインの装置(アライナー)を再製作する必要があるため、治療期間が延びてしまうことがあります。
また、インビザラインでの治療が困難な状況となった場合は、従来のマルチブラケット装置を使った通常の矯正治療による治療に切り替えることになります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)の注意点
インビザラインの最大の特徴として、「取り外しができる」ということ挙げられます。
一見、非常にメリットの高い特徴のように感じられますが、患者さんご自身で簡単に取り外しができる分、1日の使用時間を守れなかった場合、治療を思うように進めることが出来ない、といったデメリットが生じてしまいます。インビザラインの推奨装着時間は1日20時間。食事の時や歯磨きの時以外は、ずっと装着していただくことになります。
また、インビザラインは最初に治療計画を立てた時点で、治療開始から治療終了までのアライナーをまとめて作成してします。そのため、歯の動きが予想していた動きからズレた場合は、その段階でもう一度3Dスキャナーで歯並びのデジタルデータを採取して、追加アライナーを作成します。
当院では一般的に平均2~3回の追加アライナーの作成を経て、理想的な咬合状態に近づけていくことが多いです。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)についてよくある質問